2008/10/12

  建築家はなぜ黒い服を着ているのか?


建築家、デザイナー、設計士の集まるコンペティションで当時、まだ建築業界デビューしたてのマネージャーが私に問うた。

「なぜ建築家は黒い服を着ているのか?」


「色彩と心理」 

           全ての色を包み込む最強の色「黒」


色彩には人間の外側から内側に影響して、心や身体に変化を生じさせるという方向性と、
身に着けるものの色などのように、その人の心の奥底から湧き上がってくるような、心の変化に伴う色彩への欲求という二方向性がある。

色の性質(色知覚の三属性)の一つが関係し、明度の低い「黒」は「重さ」を感じる色である。
「重さを感じる黒」を身に着ける人はある意味、元気といえるかもしれない。

また、ブラックフォーマルなどのように「黒」は格式ばった色でもある。
自分を格上げしたいという欲求の表れかもしれない。


他にも「黒」にはいろんな論説があるが、

何色をもってきてもそれなりに「おさまる」というのがが一番の理由のような気がする。

(それなりに)「ちゃんとしてる」ように見えて、
何色をもってきても「コーディネート」できて、
要は「それなりに見えてしまう一番楽ちんな色」だから、というのが著名建築家ら面々の本音なのかもしれない。