2008/11/30

新世代の建築


新世代の建築
近未来の建築と工法の構図


■刻々と変化する時間帯に合わせてスライドする各フロアー....
■風力発電を利用して環境にやさしいエネルギーを自給自足。
■新建築工法で工期の短期化....



風水師を困惑させるダイナミックアーキテクチャー

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2008/11/29

木の邸宅 + 木のインテリア














Architecture & Design

Hugo Alvar Henrik Aalto(1898-1976)



フィンランドの世紀末を代表する建築家、デザイナー。
アアルトといえば曲げベニヤなど木づかいのデザインの家具のイメージが先行しますが、その活動は建築から家具、ガラス食器などの日用品のデザイン、絵画までと多岐に渡ります。


スウェーデンのグンナール・アスプルンドと並んで、北欧の近代建築家としてもっとも影響力があった一人であり、モダニズムに対する人間的なアプローチで知られる。

ユーロ導入まで使用されていた50フィンランド・マルッカ紙幣に肖像が描かれていたようです。






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フィンランディア・ホールは、1962年に設計、1967-72に建てられ
議会の翼面の計画は1970年にデザインされ、1973-75に着工完成。
この一大プロジェクトがアアルトの大きな功績の第一ステージとなりました。

2008/11/28

イームズ邸






Eames's House
interior & exterior




Mr. & Mrs.Eames



Fabulous
environment




イームズ邸、とても50’sとは思えないモダンな邸宅です。
アメリカの豪邸は警備付の関所を通ってフェンスで囲まれた林や森の中に隠れ家的な家の建て方をしていると聞きますが...

まさにこのような立地なのでしょうか。
セキュリティはないですが、豊かな緑に溶け込んだ近代的な家屋は芦屋の奥池や鷲林寺辺りを思い出します。






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2008/11/27

株価が落ちても売れ続ける世界のツキ板製品 since 50’s













人々に「快」を与えるヒューマンミラー社のイームズのラウンジチェア

女性がサーキュラースカートを履いていた時代のモノとは思えない
スタイリッシュなデザインと機能性。
1脚、ウン十万もするこのラウンジチェアは50年代から現在まで
ロングセラーのツキ板製品です。
※チークとウォールナット仕様が定番人気のようです。


セピア色の映像とこの音楽からアメリカのゴールドラッシュ時代を思い起こさせます。
一攫千金を夢見て新天地に赴き、金を掘り当てた成り上がり長者がその後も豊かであり続けた事例はないようです。
ゴールドラッシュを背景に、上手く事象に便乗してその時代に応じたモノを開発したメーカーは確固たる地位を築き、今でも世界に製品を提供し続けていますが。


ブルージーンズを世に送り出した'LEVI’S’リーバイス

堅牢なアウトドア製品を発明した'Coleman'コールマン


この栄枯盛衰のエピソード、色んな業種に重ねてしまいます。



※ジーンズは、金を掘っていると従来のズボンではすぐ破れて困るということに着目した人が作業着として発明し、リーバイ・ストラウスが創業しました。(リーバイス)


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2008/11/26

マホガニー、ホンジュラスマホガニー

                                    マホガニー柾




















マホガニー板目

’Mahogany’
’Honduras mahogany’


科 :センダン科 (Meliaceae)
分布・産地:アフリカ(突き板としてはアフリカンマホガニー)

世界の代表的な銘木のひとつである。
欧米に盛んに輸出されたので、文学作品にもよくこの名が出てくる。
マホガニー色ということばがあるくらい、この木材は世界的、古典的であるといえる。
日本では、明治時代に、すでに輸入されいた。

木材 : 心材と辺材の色の差は明らかで、心材は桃色ないし、赤褐色で、光沢をもっている。
肌目はやや粗、木理は通直なことが多い。
気乾比重 : 0.48~0.81。
     加工はしやすく仕上がりは良い。耐朽性が高く、寸法安定性が良いので定評がある材の一つ。
用途 : 突き板、建築内装材、キャビネット、楽器、彫刻、造船、木型、など

須藤彰司著「世界の木材200種」より。



「転がしオヤジのマホガニー」


イギリス発、マイク・モリソンさんの2年前の自作

マホガニーのクラシックカー




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2008/11/25

ポータブル製材機


ツキ板用材のような大径級の原木を製材するのはちょっとムリですが、
コンパクトボディに秘められた高性能ポータブル製材機の新顔です。










挽き材もこのとおり。

製材機というより、おがくずが飛散してプレーナーをかけているようにも見えます。

表示されている字幕が英語でもフランス語でもドイツ語でもなく、
・・・北欧の方の言語でしょうか?



休日、アウトドア感覚で製材は如何?

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2008/11/24

一体何をするのやら?ツキ板マシンの世界



ツキ板ジグザグに木切れ?
その切れ味に悦に入るアメリカ人。


ツキ板テープ継ぎ器?

2008/11/23

クラシックギター作りver.2

















今日は10月31日のクラシックギター作りの続きです。

ギターづくりの工房に立ち寄ってみると、ギターに「ツキ板」を使っているのが一目瞭然ですね。





弦楽器全般、部分部分で使う樹種が異なる。
このビデオでは、トップ部分表甲にはスプルース(マツ科の針葉樹)、
側面にはローズウッドを使用。
裏甲に広葉樹を使うこともあり、4、5樹種以上使い分けるとか。

木の力で生きつづけるのは弦楽器のみならず殆どの楽器全般にいえることかも知れない。
80%は木で音が決まる。残りの20%は人間の技で作る。

昔に作られた名器を見本に、その音に近づけるように作っていくという。






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2008/11/22

木の力で生きつづける楽器










.....実は..何を隠そう.......


                  ....何も隠すものはございませんが.....

       
 
家は製材所、日曜日はオーケストラ、そんな賑やかなを通り越して、鼓膜が破けそうな環境で子供時代を過ごした私の耳は少々難聴気味、おまけにアゴはヴァイオリン顎に....



ヴァイオリンにも勿論「ツキ板」が使われています。


.....................?.....................
......ということは、知らず知らずに私は「ツキ板」を顎から支え続けて、長きに亘り...............ということに気がつきましたわ。...今しがた....



STRADIVARIUS

音楽家にとっては自宅の豪邸を売ってでも入手したい
永遠の名器―ストラディヴァリウス




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2008/11/21

「楓」の語源の俗説と本説




秋の山々は、10月始めの大陸の冷たい高気圧の南下とともに北の方から色づき始め、その紅葉前線はおよそ二ヶ月余りで本州南端まで駆け下ります。

紅葉する木々のなかでも楓(カエデ=Maple)は格別で、濃い緑から鮮やかな朱の色に変身する様は神々しささえ覚えます。
また、楓は落葉を始めても、散り紅葉、踏み紅葉と人々を長く楽しませてもくれるのです。

この楓(かえで)の語源は「かえ(語幹は「か=くぉあ」―て=kЭ(元の状態でなくなる=変身する)―te(とても良い)=すばらしい色に変身する木」でした。
楓の語源を、葉の形が似ているから蛙手(かえるて)とするのは俗説です。


ただ、蛙の古語は「かわず=交わす(語幹は「か=くぉあ」)ですから、楓と同じようにおたまじゃくしから手や足が語源となっています。



楓のもう一つの呼び名「紅葉(もみじ)」については、紅花から染料を「揉(も)み」出す様子(紅花を細かく優しく揉むと紅や黄色に変化する)から、「もみ」が「紅」をを指すようになり、楓の紅葉もこの紅花から染料を抽出するときの色の変化の様子と類似しているので、「もみずる」が「紅葉(もみ)ずる」さらに名詞化して「もみじ」になったとする説がありますが、楓の紅葉が先か、紅花から染料をとる技術のほうが先かは明白ですので、音が似ているからと紅葉(もみじ=古語は「もみち」)と「揉む」を結びつけるこの説には少々無理があって、言葉の音の意味を失った後代のこじ付けの感があるようです。

多くの言葉の語源を知れば知るほど、古代の人々の繊細な感性、鋭い観察力に驚かされます。

そして、現代人が忘れかけている自然との関わりの重要性を再認識させられるのでした。



Scott Joplin ― ”Maple leaf rag” 





「勿」の「論」ですが、ピアノにも「ツキ板」が使われています。



子供の頃、「ルルちゃん」というアメリカのアニメのオープニングで使われていた”Maple leaf rag”
ルルちゃんと一緒に棒付のキャンディーを舐めながら、チャールストンを踊ったものです。

お気に入りの曲でしたが、ピアノの先生に聞いても曲名がわからず、そんなことも忘れていたこの年になってようやく”Maple”というキーワードがこの曲のタイトルを引き合わせてくれました。

人生ひょんなところから、探し物が見つかるもんです♪


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2008/11/20

その様を表す木草たち




秋の語源は、「あーき=a(偉大な、多い)―ki(もの、時季、季節)=偉大な季節(多くの収穫がある季節)」


秋の味覚、栗の語源は、「くーり=kwu(組み合わさる)―ri(もの、状態)=いうつかの実が結合しているもの」で、殻に覆われた栗の実の様子をよく表しています。

どんぐりの語源は「どん―栗=どむーくり=とーむーくり=to(全て)―mwu(本当に・・・・になる)―kwu―ri(栗)=本当に栗と全く同じようなもの)」のことです。
「どん(「ど」と短くも発音される)何々」という表現は、少し揶揄(やゆ)を込めて「何々そのもの」の意で使用されています。
「どんぐり」も「栗」ほど美味ではないけれども、「栗」と同じように古代から主要な食料になっていました。

この「どんぐり」の代表的な木が樫と楢(ナラ)で、樫はブナ科ナラ属の常緑高木、楢はブナ科の落葉高木です。

樫と楢を語源からみると、樫は「かーし=くゎーし=kwa(囲む、覆う)― si(より確かに)=より確かに覆う木=より頑丈な(堅い)木」で家や社の周囲に防護や防風のため植えられ、楢は「なーら=ぬゎーるゎ=nwa(並ぶ)―rwa(群がるように)=群がるように並ぶ木」で森や林の中で自然のまま雑木として群れをなして生えていきます。また、樫はその堅さと弾力性から建材や造船材としても重宝され、枝は炭材にもなります。
楢も樫ほどではないけれども結構堅いので、これも炭材として使われています。


秋は原木仕入れのシーズン、自然の収穫、草木の恩恵を身に染みて感じる季節です。


語源にみる木草のこころより抜粋。

古代史/語源研究家
池田 仁三(いけだ じんぞう)
昭和13年、大阪府堺市生まれ。
古代史・語源・恐竜化石研究家・古代大和を考える会会員。
平成5年から伊勢市職員嘱託総務部参与。
主な著書に「このすばらしき日本語」(岳書房)、
「碑石が解き明かす古代史の謎」(古代大和)
「コンピューター画像解析」(古代大和)など多数。



The colours of Fall




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2008/11/19

古田鎌治さん 木工展











色々な意味で尊敬する古田鎌治さんの個展へ行ってきました。
南海高野線「金剛駅」より徒歩5分程度のアートスペース「空」ギャラリーにて11月20日まで開かれています。




「空」
ギャラリー









Exhibition of Kenji Huruta

古田さんから見習うべき点は多々ありますが、時間の使い方は驚異的です。
信号の待ち時間などちょっとした空き時間を少しづつ利用してできた作品もあり、その溢れんばかりの創造性の高さは世俗を超越しています。


「色即是空」









「空」ギャラリーはこちら
アートスポット空 (0721) 28-2817 富田林市寺池台1丁目12-17






海外版の古田さんはこちら



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2008/11/18

高級家具



欧州の豪華クルーザーマン(すなわちリッチマン)御用達の高級調度品。
伸長式のテーブルといえば左右に広がるバタフライ形式しか心得ておらず、如何にもというシロモノばかりでしたが、こちらは開閉時の動きも美しいアーティスティックなラウンドテーブル。






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2008/11/17

寄木細工



Custom made floor





イタリアのモテオヤジ 'フリオ'が登場しそうなこのミュージック♪....
バック・トゥ・ザ 昭和なテンポに程よく調和した映像ですが、
多種の広葉樹の織成す寄木細工の格式高きカスタムメイドのコレクションです。



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2008/11/16

ポルトガルの指師





Peças novas

花鳥風月など自然界のモチーフを家具調度品へと昇華させるのがアミーゴの真骨頂。












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2008/11/15

「唐木職人」からきしょくにんのアトリエ vol.3~4




この細工の佇まいから推測されるように、唐木の調度品は極めて嗜好性が強いが、その優美な表情とは裏腹にきちんと「実用の美」の道具であるという役割を果たしている。



絡凰美術工房 vol.3





唐木は最もよく知られている熱帯アジアのローズウッド類のひとつである。
シタンという場合、狭義にこの種を指す場合と、広義にシタン類を指す場合があるが、いずれもDalbergiaの属の樹種に限られている。
取引上、さらに広く、シタンに加えて紅木、カリンまでを含むこともある。
唐木商は、シタンの中をさらに細かく分類することがある。
同じ属には、インディアンローズウッド、チンチャン(Chin-chan)、チューリップウッド、oliveri、Yindaik、cultrata、Shishem、Sisso、などがある。


重厚な風采の唐木だが実際とても重く、硬い材である。
材面の美しさと、加工後の仕上がりの美しいことから、いわゆる唐木細工というのが誕生した。
高級家具、キャビネット、内装用、器具の柄などに使われる。


絡凰美術工房 vol.4


※参考文献:須藤彰司著の「世界の木材200種」


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2008/11/14

「唐木職人」からきしょくにんのアトリエ vol.1~2






「唐木」~奈良時代


日本における木製品の歴史は古く、奈良時代の遣唐使の時代にまで遡ります。
遣唐使が持ち帰った木製品の中に、日本には無い珍しい木を使った木製品などがありました。

この中国から渡来した紫檀シタン黒檀コクタン(=Ebony・エボニー)、タガヤサンなどの熱帯産の木を唐の木(トウノ木・カラ木)と呼んだのが、始まりと言われています。
また、唐木を加工する職人も、帰化人などに限られていたようです。


色艶の似た意匠性のある樹種を唐木と総称する場合もあるようです。


絡凰美術工房 vol.1





絡凰美術工房 vol.2



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2008/11/13

日本のツキ板の発祥

ツキ板(突板)の起源を紐解くと、既に紀元前二千六百年前にその創造理念があったとされています。

それはエジプトのピラミッドの中に残されていた家具や小物入れに見られ、更にバビロニア、アッシリア時代からギリシャ、ローマ時代においても王朝の家具、壁面などに、中国では紀元前からツキ板貼りの工芸品が作られていたといわれています。


わが国では奈良朝時代に工芸が発達し、ツキ板貼りの工芸品が作られ、正倉院宝物の"紫壇木画双六局"などにツキ板が使用され、現在でもその美しさを保っています。

これらのツキ板貼りの手法は、当初は象嵌式の小型の細工に限られており、※箱根細工に見られるようなものでしたが、明治時代に入り、より大きな箱もの類が作られるようになりました。



箱根細工はこちら



日本では大正時代に入り、本格的にツキ板が普及し始めました。
大正初期、鏡台、針箱、長火鉢などの家具の表面材として黒柿、クワ、タモなどの厚さ三mm位のツキ板を化粧貼りしたものが使用されました。

当時の家具職人は自分でツキ板を作り、自分で化粧貼りし、これができないと一人前の家具職人とはいえなかったようです。

大正も半ば以降になると、これまで手鉋で突いていたツキ板を機械化して量産するため、木製のスライサー機の電動スライサー機も開発され、ツキ板も大型化していきます。




当時の木製スライサー








ツキ板製造も化粧貼りも大正初期までの家具職人の仕事でした。
今と違い何でも一貫製造だったんですね。



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2008/11/12

手動のツキ板スライサー



大阪弁みたいな英語の翻訳もどき:

「これは、桜のベニヤを薄く切る機械です。
 元々のベニヤは長さ約30m、厚み10cmですが、スライサーを通して 49.8インチ(約1m26cm)の断片にします。 
 このように木を薄くすることで(※特ウスのツキ板にする)木の織り物に使用することができます。
 
最終的には、厚み1/8インチ(約3.2mm)のこのような四角い形状になり、 車の外側全体の湾曲部分として使用されます。」







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2008/11/11

ツキ板の種類
針葉樹と広葉樹

ツキ板の種類の大分類としては、
以下の三つの主軸をもとに大別される

①「樹種別」で針葉樹、広葉樹に大別される。
②「切削方法」ではスライスド単板、ロータリー単板、ハーフロータリー単板に分けられる。
③さらには「木取り(製材)」や「切削方法」により、製品が板目、柾目、追柾、杢(ロータリー)に分けられる

それぞれによって異なる用途と適性、求められる厚みの違いがある。
今日は①の樹種別によりツキ板の種類をカテゴライズしてみることとする。

針葉樹と広葉樹


ツキ板業者は総じて、針葉樹か広葉樹かいずれかの専門分野をもっている。

一口に針葉樹、広葉樹と言ってもそこにはさらにいくつかの分類があるが、ここでは構造的な点に着眼して話をすすめることとする。


両者の違いを構造的に見ると、針葉樹は木部の構造が極めて単純で細かく、切削した場合の表面は仮導管が九〇%を占めているため、キメ細かく絹糸のような光沢を持っており、住宅の柱などに見られるように無塗装で使用する場合が多い。
(左図:スギの組織構造)

また、畳、和紙などとの調和が非常に良いため、和室用に使用され、ツキ板としても張天井板、集製材の化粧用など和風向けの建築材用にも使われるようになってきている。
樹種は多くないとはいえ、一口に国産材のスギといっても、屋久杉をはじめ、霧島杉、春日杉、秋田スギなど種類は多く、これに寺社木が加わり、人工造林杉でも三百年以上の歴史を持つ吉野杉を初め、杉の世界も奥が深い。



一方、広葉樹は木部組織が複雑で導管孔も大きく粗いが塗装することにより変化に富んだ木目が浮き上がり一段と美しさが発揮される。
木柄は樹種別にもそれぞれの木によっても芸術品を思わせるような変化に富んでいる。
このため、ツキ板としては家具、建築資材をはじめ幅広い用途を持っている。
(右図:ケヤキ組織構造図)

こちらにも導管掲載中






2008/11/10

木目のきれいな3Dインテリアアニメーション


百戦錬磨のプロのクリエイター達の手にかかると施工、インテリアがこんなに軽妙洒脱に現る、杢の更なるアドバンテージ。

ドアや引き戸などのテキスチャーとして登場しますが、「ブック貼り板目の木目」にご注目。








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2008/11/09

Andrea Branzi's wooden Design




イタリアのモダンインテリアデザインで曲げベニヤや木を使った小物類が有名。






1938年、イタリア・フィレンツェ生まれ。

アヴァンギャルドな団体として世界的に知られるラディカル建築運動の「アルキズーム」の主要メンバーとして1974年まで活動する。
1983年から87年までの間MODEの編集長を務める。
ドムス・アカデミーの創始者の人でもあり、かつてはカッシーナ、ヴィトラ、ザノッタなどのデザインも手掛けた。
1986年よりヨーロッパデザイン振興のための EC評議会メンバーとしても活躍。

写真右上:『リバースチェア』
後部とアームレスト、座椅子面にはを形成したブナツキ板曲げベニヤを使用。
カジュアルな感のあるブナもアンドレアの手に掛かるとこのように近代的に見目麗しくなる。
他に、座椅子面にはウレタンホームパッド入りシートと
椅子張り生地があるバージョンがあります。


写真右下:バレリーナがつまようじをキャッチする爪楊枝ボックス