2009/01/19

ヴァイオリン制作のアトリエとツキ板


今や様々なジャンルの音楽に欠くことのないヴァイオリン、その知られざるアトリエにもメイプルのツキ板が登場します。





                 ヴァイオリン仕様書

ボディのバック筐体、ネック部、※1駒(ブリッジ部)にハードメイプル(アメリカのカエデ)、サイドには同じくハードメイプルのツキ板が使用されています。
フィンガーボード(指板)と※2テールピースにはエボニー(黒檀)もしくはローズウッド、共鳴板の役割を果たすボディ表部にはスプルース。
塗装用オイルも何種類かを用い、数日間かけて塗装仕上げを行います。



ヴァイオリンの内部に入れている棒切れは、上下ボディの音の伝導率を上げる役割と響体にストレスを加える二役を担っています。


ツキ板業界で「フィドル」といえば、「シカモアフィドルバック」(=樹種名)や「トラ」の(=木目)のことを意味しますが、音楽の世界では擦弦楽器一般を指す呼称です。
ヴァイオリンのバックに使われた樹種の由来からきていますので、後者の弦楽器がオリジナルです。

※1 駒(ブリッジ)弦を楽器本体に接触しない位置で保持し、弦の振動を効率よく共鳴胴または響板に伝える部品である。また、弦の振動長や位置を一定に保つ役目も果たします。↓




※2 緒止め・糸巻き・テールピース
弦の端を楽器に固定するために、結びつける部分を緒止めという。








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