2011/01/11

タモ、ヤチダモ、Damo





















Fraxinus mandshurica  

科:モクセイ科

タモは日本ではツキ板として最もポピュラーな樹種。
その使用量は2、3位を維持するが、この数年では品薄傾向。

分布・産地 ツキ板用材としては北海道の産地が代表格となっている。
その他、サハリン、シベリア。
運動用やその他の用具としては、本州北、中部など。
本州、四国、九州など北海道以外の産地のタモをシオジ(F.spaethiana)と呼称し、別種のアオダモ、その他のタモの種類がある。

木材 程良い適度な艶がある。年輪の境界に大きな導管が帯状に配列し、環状になっているので(環孔材)、年輪がはっきりとしている。
このような組織の成り立ちのため、成長がよく年輪幅が広いと比重が高くなり、木材は重硬となり、成長が悪いと逆に軽柔となる。
したがって、運動用具に使う場合には強さが必要なため成長のよいもの、逆に家具用材には加工がしやすいために成長の悪いもの、がそれぞれ好まれる傾向にある。
心材は褐色で、辺材はアイボリー~白。アオダモよりやや濃い色をしている。
保存性は中庸で、加工のしやすさは中庸。

気乾比重 ヤチダモ 0.43~0.74
          シオジ 0.41~0.77
辺材 ヒラタキクムシの害を受けやすい。

用途 化粧用単板としての用途が広い。
      家具、器具、合板、内部装飾、運動用具など。
      アオダモは主に硬式野球のバッドや運動用具に使用される。




タモ柾


タモ柾(ヌカメ)

タモ板目

参考:世界の木材200種 須藤彰司著

珍材:タモの縮み杢の記事はこちら