2010/12/21

銘木の行燈~1000000人のキャンドルナイト








タイトル 『石竹の念』









イルミネーションに彩られ、街が一番輝く12月。

西梅田と茶屋町で恒例の1000000人のキャンドルナイトが催されました。

いつもお世話になっている木工作家の秋友政宗氏による銘木の行燈です。

周りが明る過ぎてちょっと分かりにくいのですが、

闇を落とすとこんな感じ。





















今回のテーマは”願い”です。

作者が『石竹の念』にこめる”願い”とは...

   竹は逞しく根を張る
   その強健な念は石をも穿つチカラを持つかもしれない
   
   天に届くことは決して出来ないが
   地に抜けるほどの力強い根を張れば
   「石竹」のように真っ直ぐ健やかに
   起立できるのではないだろうか

というご託宣....

自然の生み出した文様と人間の繊細な手仕事の合作。


ビビッドカラーが渦巻く梅田の夜、
緑深い山間のひなのようなじんわり沁み入る光が放たれていました。

2010/12/04

「イスいす」 in 香港 iLIVETOMORROW





















「イスいす」


11月に行われたTOKYO デザイナーズウィークでも大勢の皆様から共感を得た松原美恵氏によるプロダクト「イスいす」が今、日本のデザインシーンを代表し、海外の桧舞台に立っています。

傑出した木才ぶりでグエナエル・ニコラ氏や二代目ヤコブセン氏をはじめとし、世界の目利き達を納得させたプロダクトは

「Origami-screen」然り。

「Por-out-chair」然り....




「イスいす」の海外出展は日本語を理解しない海外の方々からの強いオファーにより実現したのもです。
奇遇にも今回のテーマでもあるTransliteration音訳の意味に思い合わさっていますね。



Pine_Glued-laminated timber W458 D445 H445 (CH400)

グルッと回って、「イ」「ス」と目に留まるこのギミックさ。

腑に落ちどころが腰のおろしどころだったりするんです。




松原氏は可変物体:見る角度や動きによって異なる様相をもつ変化をテーマとした家具の提案をされています。

Young & energetic Architect:Miss Matsubara proposes Changeable object exhibit.
The theme is Change - these are proposals for furniture that gives a different look depending on which angle it is seen from and how it is moved.

"I-SU chair" is a chair by the name of "Chair"("I"-"SU" in Japanese katakana).
This chair is formed by the trajectories of the character of Japanese katakana.
"I" transforming into "SU" and vice versa.

Dsign+Construction by Mie Matsubara

■展示会は12/3~11’ 1/12まで開催中。

G/F45Tung Street
Sheung Wan,Hong Kong

i_______TOMORROW
ilive___________
_liveTOMORROW


design-channel web site

2010/11/18

秋の夜長にツキ板効果



過ぎゆく季節を愛でるのは日本人の特権...ツキ板の灯が恋しい季節です。

大阪狭山市にある蕎麦屋「藍」で催された

間の匠:水谷嘉信氏によるツキ板のあかり展「杢」の様子。



闇の中から立ち上るようなツキ板の灯りは、遠景、中景、近景と
庭の景色に奥行きをつけながら、内部空間にもさらなる広がりをつけ、
日中とは違った風情を垣間見せてくれます。



オーロラマニアの松浦 宏之氏による朗読会「オーロラと少女」




ホェールウォッチング&遊泳のエピソード等、物見沢山...














大きくとられた窓の向こうに広がるのは、夜空を借景にこうべを垂れる草木たち。

葉隠れ、詫び寂び、粋...和の黄金律ともいえる陰翳美。

天川村の天川弁財天の能をイメージして作ったという中庭の舞台に、ツキ板の灯りがドラマチックな見せ場をつくります。


帯鋸目のどっしりとしたちゃぶ台で頂く 蕎麦屋 藍
建築設計:水谷嘉信建築設計事務所

十割蕎麦をはじめ、蕎麦豆腐、蕎麦ケーキ、など蕎麦のコース料理がメインのお店ながら、著名な音楽家やアーティストによる演奏会やワークショップなどのイベントも随時行っております。



蕎麦屋 藍

大阪狭山市大野台2-13-11
Tel 072-368-1982

2010/11/09

ツキ板のオブジェ




芸術の秋にツキ板のオブジェ

















ツキ板に喩えようのない色合いがふわり。
こちらツキ板のコンテンポラリージュエリーです。








ツキ板で施した円のラインが、
三次元的な動きを醸し出し、
一枚々々凝集したかのような存在感を発しています。






裏貼りなしのツキ板素材の造形力はその危うさが百花繚乱な魅力となって息を凝らさずにいられぬほど。
こちらの作者である佐藤氏のファースト・インプレッションでもあります。





◆佐藤 ミチヒロ氏 バイオグラフィー

1986年 群馬大学教育学部卒業
1988-1990年 フォルツハイム造形大学 (ドイツ)にてジュエリーデザインを学ぶ
1990-1995年 広告代理店勤務 (ドイツ、デュッセルドルフ)
1997-2002年 フリーにてジュエリー制作、広告関連業務 (ドイツ、デュッセルドルフ)

2002-2004年 ノルウェー国立オスロ芸術大学金属研究科修士課程修了
2004年8月 兵庫県伊丹市在住、フリーにてジュエリー制作

伊丹ジュエリーカレッジ講師、 大阪芸術大学工芸学科金属コース講師

展覧会
1996年より ドイツ、オランダ、イギリス、ノルウェー、イタリア、アメリカ、日本、韓国、中国での展覧会に参加

受賞暦
2001年 グランプリ : 伊丹国際クラフト展"ジュエリー"
2002年 優秀賞 : 朝日現代クラフト展
2002年 グランプリ : 日本ジュエリーアート展
2002年 2002/2003年 ノルウェー政府奨学生
2003年 スカンジナヴィア-ニッポン ササカワ財団助成金


「物からモノへ」~科学・宗教・芸術が切り結ぶモノの気配の美術展~

・京都大学総合博物館
〒606-8501 京都市左京区吉田本町
Tel: 075-753-3272,3273,3274
Fax: 075-753-3277
www.museum.kyoto-u.ac.jp/

"La Creme" ギャラリー25周年記念展

・Lesley Craze Gallery
33 - 35a Clerkenwell Green
London EC1R 0DU
Tel: +44-20-7608-0393

2010/10/18

松原美恵氏


MATSUBARA Mie

■1974年生まれ

■活動拠点 大阪
■経歴
近畿大学理工学部建築学科卒業
■Studio In's Factory
共同代表/1級建築士
 


■プロダクトデザイン

2008年 「PopOutCHAIR 」    ●Ottagono 217掲載
2007年 「イスいす」         ●daily BRUTUS  ●Casa no5掲載
2010年 「Origami Screen」    ●日経デザイン11月号(10月24日発行)
                    ●AXIS 11月1日発売号


■Studio In's Factory

2004年度JCDデザインアワード優秀賞
2002年度JCDデザインアワード新人賞
2002年大阪現代演劇祭・仮設劇場実施コンペ・審査員特別賞...等

先般、LIVING&DESIGNにOrigami Screenなどを出展された松原氏。
世界のトップデザイナー喜多俊之氏ら面々から大絶賛を受けるなど、プロダクトデザイナーとしての一舞台を終えられたところ。

そんな流れももちながら建築から都市計画、そして思考まで幅広く深淵でありながら、家具や雑貨などにも進取の気概でのぞむのが松原氏流。

と言えども「出会った人々とその時間からでしか生み出せない物を、つくり出す事に日々挑んでいます。」とのフレーズから読まれるとおり、決して敷居が高くないのが松原氏。

揺れるイスに身を預けると
松原氏ならではの妙が有形無形の揺らぎとなって琴線に響きます。
多くの著名人をうならせてきたその世界をご覧あれ。




インテリアプロダクト'TrigonaSwing'


design-channelのHPはこちら

■建築設計事務所In's factory
大阪市淀川区西中島1-11-31
TEL 06-6885-3287
FAX 06-6885-3287

2010/09/30

LIVING & DESIGN 2010



Total interior
Organizer:Osaka international Trade Fair Commision



住空間を軸に、リノベーション・ニューライフビジネスの可能性が広がる
国際見本市。




















会場では建築設計事務所 Studio In's Factoryの松原美恵女史による
origami-screen他、ダイゲン単板のツキ板もショーアップされています。

Origami-screenはファブリックでもないブラインドでもない可動式の天然木突き板の(カーテン?)スクリーンです。
太陽や月からの自然光をも遊び心溢れる一つのツールへと変化させることができる木のスクリーンは正に未知との遭遇。

老若男女問わず、とかくの取り沙汰があった展示ブース。
銘木素材を非凡な視点を通して具現化したインテリアの世界観はまさに斬新かつ極上。

新鋭:松原美恵女史については又、日を改めて詳しく紹介いたします。



見本市のタイムテーブルはこちら

2010/9/29(Wed)~10/2(Sat)
見本市会場:大阪インテックス2号館


9/29 11:00~12:30 隈研吾氏
10/2 10:00~11:00 渡辺篤史氏と喜多俊之氏との対談
その他連日、リノベーションセミナーやイタリア、英国、ブランディングデザインセミナーシンポジウム開催中。

2010/09/14

Pluma bolsa 組み立てスツール









Pluma Bolsaプルマ・ボルサ 

スペイン語で
”筆 袋”の意










収納時

アトリエで使われた絵筆を収めたかのようなニュアンスが...








工具の必要なく簡単に組立てることができるところが、最大の見せ場となるんです。

まず、合わさっている二つの木を上下にしてはずします。



脚にある穴に貫を入れ込みます。


脚にある穴に貫を入れ込みます。


 



 次に脚の部材を差し込んでいきます。




ひっくり返せば、完成です。

革座を使用することにより、ゆったりとしたホールド感が◎


・Pluma bolsa
  木・・・ ウォールナット(植物性オイルフィニッシュ仕上げ)
  革・・・ 牛本ヌメ皮 (栃木レザー使用 植物性タンニンなめし)
  
  価格 ¥48,000 (税別)


LLama factoryさんオリジナルの組み立てスツール

大阪天満のインテリアショップdieciさんにてお取り扱いしております。

・dieci
 〒530-0041
   大阪市北区天神橋1-1-11
   天一ビル1・2F
   tel & fax 06-6882-7828

2010/08/26

時を映す建築


まるで集成材のような目を引く外貌の建築の集大成


niceeee! Danish architecture




塀や壁を心のヒダに擬えたデンマークの映画"Play Ground"

建築士、都市プランナー、政治家、スポーツチームらのコラボ。

ユニークかつ美しい造形ゆえに是非とも紹介したかったのです。

2010/08/05

暑中お見舞い申し上げます





建築の見学でクールビズ برج خليفةブルジュ・ハルファ

ベテラン高層ビル清掃員も戦慄させた尖塔高828mの眺めはこちら...




ことごとく世界の記録を塗り替え、全てのカテゴリで世界一の160階建ハイパービルディング in ドバイ。
着工から6年掛けて完成。

38万立法メートルのコンクリートが使われ、その姿は95キロ先からも見えるといいます。

1 - 8階はアルマーニホテル、9 - 16階はアルマーニの高級マンション、
38 - 39階はアルマーニホテルのスイートルーム。

108階までは高級マンション、111 - 154階は主にオフィスが占める。
内装はジョルジオ・アルマーニが担当。
エレベーターは世界最速の秒速18mのものが設置されている。


近未来の建築ビル "ダイナミックアーキテクチャー"の記事はこちら

2010/07/23

化粧合板製造のロードショー

突き板がMDFやパーティクルボードにプレスされていく工程を配信中。

Navy Island Plywood, Plant Tour. from Ben Stone on Vimeo.



近頃、カッッティング、ラベリング、サンディングの作業を

自動化するロボットも追加して、

益々ご清栄なロボティックさを呈していく化粧合板のファクトリー。

2029年には、更なる支援ロボットを導入し、

未踏の化粧合板メーカーのアップデートを図るそうで....


出でよ、次世代突き板業界の獅子たち...

2010/07/12

オーク突き板のワークスペース vol 3


世界の有名どころが集結する大阪北区界隈にある

デザイン事務所のリノベーション



オークの自然な経年変化を楽しみたいとのオーナーの強いご要望により、

フロアーも全面無塗装のホワイトオークでスタイルアップされました。

デザイン界若知将の一家言。





こちらのオープンシェルフはオリジナルプロダクトとして製作されたモノ。

少し伸びている側板が引き手となっていて、
オフィス家具として自由に移動できるシェルフ。

アメリカ産オークのサスティナブルな商品です。










                               プロダクト名
























常にヒトに立脚したデザインと産業の統一が意図され、

見直される現代...


こちらのワークスペースでふんだんに使われたオークの突き板は目や皮膚に有害な紫外線を吸収し、目に優しい光のみを分反射してくれるまさにユニバーサルデザインを適えるための秀逸材なのだ。


◆木の分光反射率についてはこちら

2010/07/07

オーク突き板のワークスペース vol 2







ホワイトオークのカンファレンステーブル

厚モノの突き板でつくられた見目端麗辛口・質実剛健なオークの勇姿です。




Lo~ng & Ta~ll Table on the floor of white oak

こちらはカメラに収まらない程大物の
長さ8m近いテーブル




こちらのテーブルの長さは6m!

これからこのテーブルの上で数知れないほどの設計やデザイン、

モックアップ等々が生まれていきます。




topはメラミン化粧板ですが、
オークの無垢材を縁に回すことでメリハリのエッジが効いてます。


こちらはtopが一枚もののゴムでできた作業用カウンターテーブル。


1部屋が50坪もの広さがあるゆとりのワークスペース


つづきはまた続編で....


◆オーク突き板ワークスペースvol.1はこちら

◆ホワイトオークの樹種説明はこちら

2010/06/28

遊墨民たち 


かりん、ウォールナッツ、メイプル、ちぢみ。。。

なんとも美味しそうなキーワード....

これら様々な銘木が醸し出すシャープなシルエットを肴に

木楽きらく気分は如何?


地蔵坂にあるアジア料理のお店、伽奈泥庵カナディアン30周年記念イベント

「遊墨民たち」 6/19~7/3まで開催中です。























水谷嘉信氏の木工オブジェ

料理も銘木もベタに振舞うだけじゃ、そこらの輩...

銘木の端材もエンタメ系に大変身。



吉村秩香子女史(書) / 深澤一正氏(絵画)


伽奈泥庵 (カナディアン)
イベント期間中は美味しい湧水で淹れてくれた中国茶を頂けます。

大阪府大阪市中央区中寺町2-1-64
美好マンションB1-1F
地下鉄千日前線[谷町九丁目駅]
2番出口より徒歩5分

営業案内
12:00~26:00
定休日 火曜日
電話番号:06-6764-6483

2010/06/22

突き板展示会




突き板展示即売会







アラウンド・ザ・突き板


突き板の陳列や段取りが一通り終わってホット一息....する間もなく...






接客中...

                商談中...


                                接客中...


右奥に見えますのが、突き板化粧合板のコンペティションスペース。

国内外の各地各所に出向いて取り寄せた原木から生まれた突き板は

日本独自の技術と相まって、

天衣無縫なレベルにまで昇華されていきます。

2010/06/11

突き板化粧合板展示スペース










向夏のみぎり、突き板展示会の様子。Vol.2

どど~んと目を引く、ウォールナットの切り株の突き板。

思わず凝視した貴兄も多いかと思います。




ウォールナットの柾と板目のスタイリッシュパネル




秀逸な手仕事を落とし込んだ杢柄。



目にも鮮やかなカリン柾とアメリカンチェリー柾の二点差しで
徐々に弧を描き、全体が色めくウェーブの模様になるって算段なんです。



ナラの特徴でもある「フ」と呼ばれるものを生かした化粧貼り。
「フ」を貼り分けることにより生まれたデザインなんだそうです。





















今回の展示会では、社長との首脳会議により、

サテンウォールナットのブック貼りを展示。

なんだか...

幽霊のような。。。精霊のような。。。