2008/11/20

その様を表す木草たち




秋の語源は、「あーき=a(偉大な、多い)―ki(もの、時季、季節)=偉大な季節(多くの収穫がある季節)」


秋の味覚、栗の語源は、「くーり=kwu(組み合わさる)―ri(もの、状態)=いうつかの実が結合しているもの」で、殻に覆われた栗の実の様子をよく表しています。

どんぐりの語源は「どん―栗=どむーくり=とーむーくり=to(全て)―mwu(本当に・・・・になる)―kwu―ri(栗)=本当に栗と全く同じようなもの)」のことです。
「どん(「ど」と短くも発音される)何々」という表現は、少し揶揄(やゆ)を込めて「何々そのもの」の意で使用されています。
「どんぐり」も「栗」ほど美味ではないけれども、「栗」と同じように古代から主要な食料になっていました。

この「どんぐり」の代表的な木が樫と楢(ナラ)で、樫はブナ科ナラ属の常緑高木、楢はブナ科の落葉高木です。

樫と楢を語源からみると、樫は「かーし=くゎーし=kwa(囲む、覆う)― si(より確かに)=より確かに覆う木=より頑丈な(堅い)木」で家や社の周囲に防護や防風のため植えられ、楢は「なーら=ぬゎーるゎ=nwa(並ぶ)―rwa(群がるように)=群がるように並ぶ木」で森や林の中で自然のまま雑木として群れをなして生えていきます。また、樫はその堅さと弾力性から建材や造船材としても重宝され、枝は炭材にもなります。
楢も樫ほどではないけれども結構堅いので、これも炭材として使われています。


秋は原木仕入れのシーズン、自然の収穫、草木の恩恵を身に染みて感じる季節です。


語源にみる木草のこころより抜粋。

古代史/語源研究家
池田 仁三(いけだ じんぞう)
昭和13年、大阪府堺市生まれ。
古代史・語源・恐竜化石研究家・古代大和を考える会会員。
平成5年から伊勢市職員嘱託総務部参与。
主な著書に「このすばらしき日本語」(岳書房)、
「碑石が解き明かす古代史の謎」(古代大和)
「コンピューター画像解析」(古代大和)など多数。



The colours of Fall




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