2009/01/03

ブナ・椈・ビーチ













Siebold's beech

学名: Fagus crenata
科: ブナ科(Fagaceae)

ブナ・山毛欅・シロブナともいう別の呼称もある。
かつては、「無用の木」と書いて「ブナ」だったが、少量づつ家庭用の日用品として加工され、産地あるいは消費地で利用されていた。
他の広葉樹資源の不足などから、その利用技術の開発に力が注がれ、数十年前から一躍重要な木材工業の原料になった。

現在ではテンセルという独特の風合いと優れた機能を持つ高級生地として開発され、普及しています。


木材:心材と辺材とも、健全な場合、白色ないし淡い桃がかったアイボリー色であるが、しばしば、不斉円形の濃色の偽心材をもっている。
この偽心材の部分は、菊の花の模様となることがある。
肌目は精で、木理は一般に直通である。
放射組織が広く、高いので、板目面ではゴマのような濃色の点となり、柾目面では、帯状の※虎腑(とらふ)となる。






虎腑(トラフ)






気乾比重0.50~0.75

保存性が低く、伐採後直ぐに薬剤処理をしなければ変色や腐朽を起こしやすい。
また、防腐剤が注入しにくく、鉄道枕木にするときは、材面に刃物で溝をつけて(インサイジング)注入する。
加工は中庸で、乾燥によって狂いが出やすい。
曲木にしやすい性質があり、主要な曲木材料のひとつである。


用途:家具、器具、合板、漆器木地、玩具、曲木、靴木型、日用品、パルプなど。
手作りの台所用品にはブナ製品が多い。
ブナは家具(とくに脚のついたもの)として大量に用いられてきた。

参考:世界の木材200種 
    須藤彰司




ブナ柾

ブナ柾(フ入り)

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