2010/01/24

ウエンジ、ミレシア










Wenge:M.lauranti










ウエンジ
マメ科 Milletia 属の広葉樹
産地:ザイールなど中央アフリカから西アフリカに分布。
ミレシア、ムラサキタガヤサン、紫鉄刀木タガヤサン、Sa pong Tjomwonと同属で材面がタガヤサンに似ているが、こちらのウエンジの方が知名度が高く茶褐色の色がよりタガヤサンに似ている。タガヤサンはウエンジ同様木目が交錯し、代用で使われる場合もあるが、縞模様がウエンジほどでない。

別名ジゲラ、パリサンドルドコンゴ

やや粗くまっすぐな縞模様は紫鉄刀木タガヤサンとはまた違うニュアンスがあり、原木の貯蓄は僅少。
用途:美しい材面と暗茶褐色で人気のツキ板樹種の一つ。高級家具、飾り棚、座卓、額縁、化粧用パネルなどの装飾的用途に使用される。
気乾比重: 0.79~0.88

Craftman's Voice : 化粧合板は別として、無垢のウエンジは兎に角硬い。
どの方向からかんなかけしても、サカメが立つ。加工中にでる大鋸屑おがくずも、強烈この上無い。
癖が強く手間のかかる扱い難い材と、家具職人さんの泣かせの銘木。
加工上の難点をあげつらえば酷評極まりないが、黒褐色の冴え渡るような材色と滑らかな手触りや仕上がり具合を見ると、やはりなんとも言えない逸材だとか。

◆ウエンジの施工例はこちら
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Millettia pendula

ミレシア、ムラサキタガヤサン、紫鉄刀木タガヤサン、Sa pong [Th],Tjomwom[My]

学名:Millettia pendula
科:マメ科(Leguminosae)

タガヤサンという名前がついているが、タガヤサンとは同類ではない。
木材は紫色であることを除けば、タガヤサンといえそうなくらい酷似している。
明治時代にでている木材利用調査の報告に、紫鉄刀木という名前がでているが、もしもそれが同木だとすれば、この木材はかなり古くから日本に輸入されていたことになる。

分布・産地:ミャンマー、タイなどに分布。蓄積は少ない。
木材:心材と辺材の色の差ははっきりとしている。生材の時は心材の色はどちらかというと、褐色あるいは金褐色であるが、大気にさらされることにより、外側からだんだんと紫色に変色していき、最後に全体が紫色に変わる。この様子を見ていないと同木の変化に気づかず別の木材かと思うほどである。辺材はアイボリー色。規則的に配列する柔組織の帯が白色で、多数あるため、背景の紫色と対照的で、材面を美しくしている。
気乾比重:0.95~1.03 重い~非常に重い 

乾燥の際、表面割れが出やすい。
耐久性は非常に高いが、非常に重硬なため加工には鋭利な刃物が必要。
仕上がりは滑らか。
用途:高級家具、ツキ板、また、少量ではあるが、輸入されたものは、よく床柱に使われ、銘木店のカタログにのせられていた。

参考:世界の木材200種 須藤彰司著

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